田川市長

浦野 仁うらの じん

2026.7.13就任・1期目・31歳

前市長・村上卓哉氏の退職に伴う選挙で初当選しました。所信表明で何を約束したか、就任後に何をしたか、 これから何があるか、なぜ市長が交代したのかを、議会の記録からたどれます。

所信表明のポイント

2026.9.7の本会議(9月定例会の初日)で、就任後はじめて4年間の方針を述べました。本人の言葉の範囲で要点をまとめています。

  • 利権やしがらみと断固として決別し、市民最優先の政治を貫く
  • 「田川市は良くなったね」「田川市がうらやましいね」と言われる市を目指す
  • 田川市の発展を地方創生の成功モデル「田川市モデル」として全国に広げたい

4つの改革

教育・子育て政策を田川市の未来を左右する「1丁目1番地」の政策と位置づけ、限られた財源の中でも重点的に取り組む。子どもたちへの投資は田川市の未来そのものへの投資、と説明した

  1. 1教育改革

    目指す姿: 学力のV字回復

    • 学習環境を根本から見直し、すべての子どもが安心して学習に取り組める環境をつくる
    • キャリア教育を拡充する
    • 先端技術を活用した新たな「田川市モデル」の教育を構築する
  2. 2子育て改革

    目指す姿: 「子育てをするなら田川市」と言われる子育て環境

    • 出産お祝い金制度を拡充する
    • 奨学金返済支援制度を新たに創設する
  3. 3経済改革

    目指す姿: 田川市の活気を取り戻す

    • SNSを活用して田川市の発信力を高め、ふるさと納税のさらなる増収を目指す
    • 東高校跡地や田川後藤寺駅周辺の再開発を進める
    • 企業誘致を進める
  4. 4福祉改革

    目指す姿: 安心して暮らせるまち

    • コミュニティバスの増便などで移動手段を拡充する
    • 医療・介護・福祉の連携を強化する

4つの改革のほかに挙げたこと

  • ブロードリスニングなどを活用し、市民の細やかな声を政策に反映する仕組みをつくる
  • まちの景観整備でまちの魅力をつくる
  • 文化・スポーツの振興で市民の活気をつくる

※ 本会議の最後に、子育て改革で「新たな奨学金支援制度の創設」と述べた部分を「奨学金返済支援制度」に訂正した。

出典: 文字起こし、YouTube中継本会議の記録中継映像で所信表明を見る

就任後にしたこと

委員会の記録と市の公式情報から、市長と市役所(執行部)の動きを新しい順に拾っています。各項目に、もとにした資料の区分と記録へのリンクを付けています。

  1. 最新

    初の定例会が閉会、災害復旧の補正予算を追加で提出

    9月定例会の最終日に、令和8年熊本地震の災害復旧などのための一般会計補正予算(3,795万3千円の増額)と、コミュニティバスの車両を購入する議案を追加で提出し、どちらも可決されました。前年度にあたる令和7年度の決算は、一般会計が不認定、特別会計と病院事業会計の5件が認定となりました。閉会の挨拶では、本会議や委員会で出された意見・要望を今後の市政運営に生かすと述べました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議の記録
  2. 建設経済委員会でも凍結を報告、予算の組み替えに言及

    決算を審査する建設経済委員会の冒頭でも、新規事業や未執行の事業を中心に執行をいったん凍結して自ら政策判断をしたいと報告しました。時期を問われ、具体的には決まっていないがなるべく早く示したいと答え、予算の組み替えについては「必要があればやりたい」と述べました。議長からは、残りの議会は2回で時間が限られ市民生活への影響もありうるとして、慎重な対応を求める意見が出ました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継建設経済委員会の記録
  3. 厚生委員会で組合の情報公開や子育て施策のPRを答弁

    決算を審査する厚生委員会でも冒頭に予算執行の一時凍結を報告しました。ごみ処理などを担う組合の資料が議会に示されないという指摘には、情報を出さない姿勢は疑念や地域間の対立を生むとして、出さない理由を確かめたうえで、組合が情報を出せる体制づくりに働きかけると答えました。高校生までの医療費や給食費の無償化など市の子育て施策は高い水準なのに知られていないとして、PRを強めていくとも述べています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継厚生委員会の記録
  4. 令和8年度予算の新規・未執行事業を一時凍結する方針

    決算を審査する総務文教委員会の冒頭で発言を求め、令和8年度の予算は市長選挙の年に通常組まれる骨格予算ではなく前市長のもとで編成された本格予算だとして、新規事業や未執行の事業を中心に執行をいったん凍結し、公約の実現も含めて自ら政策判断したいと報告しました。凍結の対象となる事業は早急に洗い出して、あらためて議員に報告するとしています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  5. 補正予算など11議案が可決、決算と人事案件を提出

    9月7日に提出した補正予算5件・条例3件・規約の変更2件・工事請負契約1件の計11議案が本会議で可決されました(福岡県田川地区消防組合の規約変更は起立採決で賛成多数、ほかの10件は異議なし)。同じ日に令和7年度決算の認定6件を提出して常任委員会に付託され、市長が自ら説明した教育委員会委員の任命(小森田加恵氏)と人権擁護委員候補者2人の推薦も、異議なく同意されました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議の記録
  6. 建設経済委員会で東高校跡地と平成筑豊鉄道を答弁

    田川東高校跡地の活用を求める請願の審査に出席し、跡地は新庁舎建て替えの候補地の一つとして残っているため活用策は未定としたうえで、市の一等地であり公約どおり活用してまちづくりに生かしたい、候補から外れた場合は地域の意見も踏まえて早急に開発を進めたいと答えました。請願は委員1人の欠席で継続審査です。平成筑豊鉄道については、国への要望活動を年内に実現できるよう調整していると答弁しました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継建設経済委員会の記録
  7. 市長のSNSから市民の声をAIで集める実証、10月開始へ

    総務文教委員会で市が「田川市版ブロードリスニング」の実施を報告しました。市長のSNSに市の公式システムへのリンクを置いて意見を集め、AIで分類・可視化する仕組みで、ほかの人の意見への返信や共感の表示もでき、必要に応じて対話の場を設けることも検討するとしています。早稲田大学デモクラシー創造研究所などの協力による実証研究として、10月中に1回目を始める予定です。システムは原則無償で使い、費用が出た場合は今年度の予算の範囲内で賄うとしています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  8. 一般質問3日目、防犯灯の電気代の公費負担を前向きに検討

    香月隆一議員の質問に、防犯灯は公共インフラだとして電気代(年約800万円)の公費負担を早急に前向きに検討すると答弁しました。村吉勇介議員には情報公開を「市民の知る権利を保障する重要な制度」とし、一部事務組合にも公開を求めると答弁。佐藤俊一議員の糒地区のバイオマス火力発電所の質問には、自ら住民と事業者双方から話を聞き、稼働前の住民説明会を事業者に要望すると答えました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議(一般質問)の記録
  9. 一般質問2日目、「平成筑豊鉄道を残したい」と答弁

    石松和幸議員・今村寿人議員の質問に、平成筑豊鉄道を「何とかして残したい」と述べ、国や県に支援を強く求めて法定協議会に方向性の見直しを要望すると答弁しました。尾﨑行人議員には学力のV字回復と不登校の改善を固く約束。今村議員が求めた第三者調査委員会費用の前市長への請求は「現時点で考えはない」、永松広宣議員には新庁舎の概算約119億円を建設費の上限設定も含めて見直すと答えました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議(一般質問)の記録
  10. 一般質問1日目、4つの改革の財源や防災を答弁

    榊原大祐議員の「4つの改革」への質問に、教育・子育てを1丁目1番地とし、企業誘致やふるさと納税の強化などで財源を確保すると答弁しました。山野義人議員が求めた高齢者のRSウイルスワクチン接種費用の助成は「接種対象や効果、財政負担を整理しながら情報収集する」、田守健治議員の防災の質問には「自助・共助・公助を基本に、自らも研修を受ける」と答えています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議(一般質問)の記録
  11. 9月定例会で所信表明、教育・子育てを最優先に4つの改革

    就任後はじめての定例会の冒頭で所信を表明し、教育・子育て・経済・福祉の4つの改革を柱に掲げました(要点は上の所信表明のポイントに)。同じ日に補正予算5件・条例3件などの議案11件を提出しました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議の記録
  12. 9月定例会に20議案を提出予定と市が説明

    9月7日開会の定例会に、令和7年度決算の認定6件、補正予算5件、条例3件などの計20議案と報告4件を出す予定です。令和7年度の一般会計決算は実質収支7億9445万円の黒字でした。

    出典: 文字起こし、YouTube中継議会運営委員会の記録
  13. 東高校跡地の請願、新市長の方針を聞くため継続審査に

    建設経済委員会で、田川東高校跡地の活用の早期実現を求める請願が、新市長の方針を聞いてから判断するとして継続審査になりました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継建設経済委員会の記録
  14. 8月臨時会に議案2件を提出、副市長に盛坪達人氏

    前市長・村上卓哉氏の給料5割減額の期間を退職日の5月31日までに短縮する条例改正と、新しい副市長に盛坪達人氏(当時の教育部長)を選任することへの同意を求める議案を提出し、いずれも可決されました。副市長の選任は無記名投票で賛成13票・反対4票。本会議の冒頭では就任のあいさつを行いました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継本会議の記録
  15. 総務文教委員会で就任のあいさつ

    委員会の冒頭で就任のあいさつを行いました。同じ日、補欠選挙で当選した世羅翔二郎議員も委員として紹介されています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  16. ハラスメント防止条例をつくる方針を市が報告

    市長・副市長・教育長・議員・職員を対象にハラスメントを禁止し、外部の相談窓口を設ける条例です。早ければ9月議会に提案します。前市長・村上卓哉氏の給料5割減額の条例は、退職に伴い廃止する方針も示されました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  17. 田川市長に就任

    前市長・村上卓哉氏の退職に伴う7月12日の市長選で初当選し、翌13日に就任しました(1期目)。

    出典: 公式、市公式サイト田川市 市長プロフィール
委員会の記録をすべて見る

これからの予定と提出議案

就任後に市長が提出した議案

市長提出議案の一覧を見る(前市長の分も含む)

なぜ市長が交代したのか

前市長・村上卓哉氏が公務出張中の不適切な関係を認め、ハラスメント問題も指摘されたことを受け、議会は給料の5割減額や第三者調査委員会の設置で対応し、村上氏への不信任決議案は2度とも否決されました。第三者委員会の報告後、村上氏は2026年5月31日に退職し、7月12日の市長選で浦野氏が当選しました。

前市長・村上卓哉氏の問題が表面化してから、浦野仁市長の就任までを古い順に並べています。各項目から当時の記録に飛べます。

  1. 村上卓哉市長の公務出張問題が表面化

    全員協議会で村上卓哉市長が公務出張中の不適切な関係を認め、辞職は否定したうえで報酬の30%削減を表明しました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継全員協議会の記録
  2. 村上卓哉市長の給料5割減額条例が可決

    総務文教委員会で減額条例を可決。「問題の幕引きは許さない」との討論もありました。同じ日に出された村上卓哉市長への最初の不信任決議案(議案第38号)は否決されています。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  3. 村上卓哉市長への2度目の不信任決議案も否決

    臨時会で採決。市民からは起立採決の要望が出ましたが、採決方法は無記名投票に決まり、決議案(議案第41号)は否決されました。

    議案を見る
  4. 村上卓哉市長のハラスメント問題を調べる第三者委員会を設置

    設置経費988万円を含む議案を総務文教委員会で可決しました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  5. 第三者委員会の調査結果に村上卓哉市長が陳謝

    総務文教委員会で調査結果が報告され、村上卓哉市長が陳謝。質疑への回答は留保されました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継総務文教委員会の記録
  6. 村上卓哉市長が5月31日付の退職を申し出

    議会運営委員会で退職の申し出が報告され、副市長が陳謝しました。

    出典: 文字起こし、YouTube中継議会運営委員会の記録
  7. 臨時会が村上卓哉市長の退職に同意、5月31日に退職

    「市長の退職の期日に関する同意について」が可決され、村上卓哉市長は5月31日付で退職しました。

    議案を見る
  8. 市長選で浦野仁氏が初当選

    4人が立候補し、浦野氏が8,345票で当選。前市長・元市長を破りました。同日の市議補欠選挙では今村寿人氏と世羅翔二郎氏が当選しています。

    出典: 公式、市公式サイト田川市の投・開票速報
  9. 浦野仁市長が就任(1期目)

    8月4日の総務文教委員会で就任のあいさつを行いました。

    出典: 公式、市公式サイト田川市 市長プロフィール

市長選挙の結果

2026.7.12執行。前市長・村上卓哉氏の退職に伴う選挙です。

  • 当選浦野 仁新人8,345票40.5%
  • ふたば 公人元職4,637票22.5%
  • 村上 たくや前職4,232票20.5%
  • 佐々木 まこと新人3,399票16.5%

同じ日の市議会議員補欠選挙(欠員2)

  • 当選いまむら 寿人元職6,913票36.8%
  • 当選せら 翔二郎新人5,103票27.2%
  • 清田 こうへい新人3,587票19.1%
  • 白石 てんいち元職3,192票17.0%
出典: 田川市の投・開票速報年代別・投票区別の投票率を見る

経歴

  • 福岡県立田川高等学校卒業
  • 旅館、飲食店、小売業など多様な職種に従事
  • 北九州市立大学法学部在学中に学習塾「夢塾」を起業
  • 夢塾を田川市内3校舎と福岡市の計4校舎に拡大
  • 米国ボストンの大学院(HULT)でMIB(国際経営学修士)を修了

※ 田川市公式サイトの市長プロフィール(2026年7月13日更新)より

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